2021.07.31 症例・症状コラム
症例:顔面神経麻痺 病院で回復に1年かかるかもしれないと言われ、一生家に引きこもろうかと気持ちが絶望的になっていた。
病院で回復に1年かかるかもしれないと言われた顔面麻痺が3週間でほぼ元通りに回復した症例。
◎来院者
40代 女性 高砂市
◎発症からの経過と来院までの経緯
10日前、喉の違和感から始まり、右耳の後ろに痛みが出た。その後右目が動かなくなり、話す時に口がうまく動かなくなった。
耳が詰まるような感覚にもなり、すぐに近くの病院へ行くと、「うちでは見れないから、大きな病院に紹介状を書きます。」と別の病院を紹介された。
2日後、診察を受けると顔面神経麻痺(ラムゼイハント 症候群)と診断され即入院することになった。1週間入院しステロイドの点滴を行うも不安でたまらず、ネットで顔面神経麻痺について調べた。
鍼がいいのではないかという情報から「顔面神経麻痺 はり 」で検索をかけたところ、西宮市にある当院を見つけた。
口コミの良さ、耳鼻科の鍼灸院に勤めていたという理由から相談に来られた。
◎施術ポイント
ステロイドの点滴を行い少し回復傾向にあるということからラムゼイハント症候群の中でも中〜軽程度のマヒだと考えた。
しかし、喉の違和感、右耳の後ろの痛みが強く出たことからウイルス以外の問題も視野に入れ、体の状態を確認した。
また、顔の麻痺によって人前に出ることができない、このままでは生きていけない、一生家に引きこもることも考えたとのことからできる限り安心してもらえるようカウンセリングをしてから施術を行うこととした。
◎施術からの経過
触診をすると、首や肩のコリはもちろんのこと、お腹に触れると固くなっておるところが多く、呼吸が浅くなっていることがわかった。不安な気持ちが強く呼吸が浅くなり、血液の巡りも悪くなっていた。
右手と右足に鍼を行い、お腹を緩めることで呼吸の調整を行なった。背中の筋肉の緊張も強くなっていたことから背中にも鍼を行い緩めるようにした。
鍼を抜き改めて顔の動きをチェックすると、先ほどより目の動きが良くなっているとの感想を得た。
2〜5回目、回数を重ねるごとに顔の動きが回復し戻り、麻痺が取れてくると不安な気持ちも治まり呼吸も深くなっていった。
6〜9回目、来院から3週間、見た目にはほぼわからないほど顔の状態が良くなった。むしろ右顔の状態が良く、左側に違和感があるのではないかと感じるほど。
10〜12回目、左右の顔のバランスを取るよう施術を行い、元の顔を取り戻した。以前よりも肌つやもよい状態になっておりたいへん喜ばれている。