2021.01.19 症例・症状コラム
症例:顔面神経麻痺 入院中ステロイド投薬するも麻痺が悪化。
入院中ステロイドを投薬するも顔の麻痺が悪化したハント症候群が改善した症例。
◎来院者
M.Wさん 女性 神戸市
◎発症からの経過と来院までの経緯
3週間前、朝起きると顔に違和感があった。鏡をみると右の顔半分が垂れ下がり動かしにくくなった。耳の後ろ部分にも激痛が走り、食事をする際もポロポロとこぼれ落ちてしまう。
「これはおかしい!」と感じ、すぐに病院へ駆けつけた。
病院で、「ハント症候群」と診断され入院することになった。2週間入院し、ステロイドの点滴と抗ウイルス薬を投与するも改善が見られず、どんどん顔の動きが悪くなっている気がする。「このままではまずい」と思い、知り合いに相談すると、友人に「顔面神経麻痺を専門的に見ている知り合いがいる」と教えられ、当院に相談来られた。
◎施術ポイント
ステロイドを投与したのにも関わらず、改善が見られなかったのは、原因が別にあるからだと考えた。
顔面神経麻痺を発症した方で、なかなか改善の見られないのは、顔に対する血液の流れが悪くなっているケースがほとんどである。血液の流れを悪くしているのは、首や肩のコリが原因となるため施術のポイントとした。
◎施術からの経過
初回、首や肩のコリを緩めるために手・足に鍼を行なった。首や肩のコリが緩めることで、顔面部への血液の流れを良くするように行なった。翌日朝を起きた時、今までピクリとも動かなかった口元が少し動くように感じた。2回目以降も同様の施術方針で行った。
5回目、笑顔が作れるほど回復。家族の方も見てわかるほどに顔が動き出すのを感じた。さらに顔の動きを改善させるため腰周りに鍼をした。
8回目、ご自身で鏡を見ても顔の麻痺がどちらかわからないまでに回復した。後遺症を残さないため、さらなる回復を目指している。