2024.12.13 お知らせ
〜鍼灸師が伝える〜もし顔面神経麻痺になったら知って欲しいこと③
はりきゅう処えのんの光山です。
当院は、顔面神経麻痺、耳鼻科症状、自律神経症状の施術に特化した鍼灸院になります。
特に顔面神経麻痺に関しては、全国から顔面神経麻痺でお困りの方のご相談をよくいただきます。
今回は、病院での治療はどんな風に経過をたどるのかについてのお話です。
患者さんの中には、「今の自分の治療経過は合っているのかな…」と心配になられる方も少なくありません。
そういった不安を感じる方へ届きますと幸いです。
※顔面神経麻痺を発症し、まだ病院に行かれていない方や「これって顔面神経麻痺かな?」と不安に感じる方は前回の記事も併せてお読みください。
顔面神経麻痺に対する病院での治療の進み方
わたしも今までたくさんの顔面神経麻痺の方の治療を行ってきました。顔面神経麻痺は個人差の大きい症状・病気になるためその人その人で対応が異なります。
当院で相談に来られる患者さんの話で多い治療の流れをお伝えします。
①ある日突然、朝起きた時に顔の違和感や思うように動かせなくなる
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②最初は違和感と思っていたが昼頃に明らかに顔の異変に気付き、耳鼻科・脳神経外科を受診
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③病院での診察後、ステロイドの内服薬処方され服用(抗ウイルス薬・ビタミン剤・血流を良くする薬も併せて処方)
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④症状の度合いに応じて、内服薬の継続or大学病院を紹介される
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⑤大学病院を紹介された場合、通院or入院にてステロイド点滴(7日~2週間ほど)
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⑥MRIやCTでの脳の検査、柳原法による採点、筋電図による予後の確認
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⑦退院後、柳原法での採点 ビタミン剤・血流を良くする薬を処方され服用
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⑧月に1度の通院、経過観察 顔面部分のリハビリ指導
という流れが当院に来られる患者さんの中で1番多いです。
鍼灸治療を開始するタイミング
鍼灸治療を開始するタイミングはいつですか?といったご相談はよくいただきます。
当院としては、来ていただきたいタイミングは顔面麻痺が発症してから(顔が動かなくなってから)できるだけ早く、早期にです。1日でも早く来ていただけることが改善率を高めます。
上記の内容で言うと、病院で入院せずに通院するのであれば、③(病院でステロイドを処方された)でのタイミングです。病院の治療と併用して鍼灸治療を受けていただけるのが理想的です。
入院された場合は、⑦(退院後すぐ)になります。ただし、筋電図の結果が10%以下だった場合、顔面神経減荷手術の選択のタイミングで、ぜひご相談いただきたいです。手術が不要なケースもたくさんあります。
最近では、早期に来ていただける方は増えてきました。とはいえ、2~3ヶ月すれば治るよと言われ経過を見る方もいます。
2~3ヶ月経ってから顔が一向に回復せず当院にご相談に来られる方もまだまだ少なくありません。できる限り早期に対応できることが顔面神経麻痺を改善し、元の笑顔を取り戻すためには必要です。
もしあなたが顔面神経麻痺でお悩みであればできるだけ早く、勇気を持ってご相談いただけますと幸いです。