2021.01.20 症例・症状コラム
症例:耳の症状 低音障害型難聴による耳の違和感。
「低音障害型感音難聴」
水の中にいる様な耳の違和感と耳鳴りが消失した症例
◎発症からの経過と来院までの経緯
1ヶ月前に左耳が水の中にいるような感覚に陥った。普段より聞こえも悪く感じたため病院へ行くことにした。
聴力検査を行うと、低音部分の音域が聞き取り辛く、耳鳴り(ボー)もあったため、「低音障害型感音難聴」と診断された。
薬を服用することで、少しずつ聴力は改善傾向にあるが、1ヶ月経った今でも水の中にいるような感覚はなくならず、耳鳴りも残っている。
特にエレベータや電車など密閉され人が多い空間だと辛い。前にも同じような症状に陥ったこともあるため繰り返さないためにもしっかり改善させたいと思った。
職場の人に相談すると、「鍼がいいのでは?」と言われ鍼灸院を探した。ネットで検索すると耳の症状を専門的に取り組んでおり職場から通いやすい当院をみつけ来院された。
◎施術ポイント
聴力が回復したのにも関わらず、水の中にいる感覚が残るのは顎関節の状態が悪いことにある。顎関節がスムーズに動かないことで、耳閉感に似たものを感じているのだと思われる。
また顎の緊張が首や肩のコリを引き起こし、内耳への血液の流れを悪くしており耳鳴りに繋がっていると考え施術のポイントとした。
◎施術からの経過
首肩に触れると筋肉の過剰な緊張がみられた。顎関節の部分に強い緊張がみられたため、顎の緊張が首や肩のコリを作り出しているのは間違いないと考える。首肩を緩めると同時に、手・足に鍼をすることで顎の関節の調整も行なった。
2回目、施術後から2日ほど耳がスッキリした日があった。しかし、水の中にいるような感覚がまだ残るとのこと。前回と同様に首肩コリ、顎に対してのアプローチを続けた。
3〜4回目施術を繰り返す内に目はどんどん調子の良い日が増えていった。
5回目、耳鳴りもなく耳もスッキリした感じが続いている。天気の悪い日に少し耳がふさがった感じがする程度。
7回目、最近耳のことを忘れており、調子の良い日が続いているとのこと。
今回の症状は繰り返し起こしているため施術の感覚をあけ、症状が繰り返さない様に経過をみようと考えている。