2021.11.28 症例・症状コラム
症例:顔面神経麻痺 病院で重度と言われた顔面神経麻痺、不安で仕方なくセカンドオピニオンとして相談に来られた。
総合病院で重度と言われた顔面神経麻痺が1ヶ月半で改善、後遺症なく回復した症例。
◎来院者
40代 女性 大阪府摂津市
◎発症からの経過と来院までの経緯
3週間前、朝起きた際に舌に痺れるような感覚があった。周りから聞こえる音にも違和感があり、これはおかしいと考え脳神経外科に行った。
診察を受けると、脳に問題はなく、耳聴力の低下も見られたため、ステロイド、抗ウイルス薬、ビタミン剤を服用し、1週間様子を見ることになった。
数日様子を見ていると、発熱を起こし病院に相談した所、総合病院を紹介され入院することになった。点滴を行い経過観察することになった。筋電図の結果は日に日に悪くなっており、病院で重度の顔面神経麻痺と言われ不安になっていた。
最初の検査では10点だった点数が3週間後に13点に回復していた。しかし、自分自身は回復しているように感じることはできず、鏡を見たときの表情に変化がないため不安が拭蹴れなかった。
元の顔を取り戻したい、早く仕事に復帰したいとの理由から、他に何かやれることはないかとセカンドオピニオンとしていろいろ調べていた所、鍼が有効ではないかと感じた。
専門的に顔面神経麻痺に取り組んでおり、口コミがよい当院に相談に来られた。
◎施術ポイント
医師の点数では、回復傾向にあると言われたが、ご自身には回復しているように思えなかった。発症後からどんどん悪くなっていることや私生活の改善がみられなかったこと、何より不安が拭いきれなかったことに問題があると考えた。
不安を抱えた状態では、いつまでもネットで情報を求めてしまい、不安なことばかりが頭に入ってきてしまう。また調べ物は夜の時間帯、睡眠の時間帯に行うことが多くなるため、身体を回復させる上で重要な睡眠が取れなくなってしまう。
まずはカウンセリングで、現状の把握、不安に感じていること、これから何をすることが1番の近道かをはっきりさせた上で、施術に入ることにした。
◎施術からの経過
カウンセリング後、首や肩を触診すると、顔面部に流れる血液が滞っている部分がみられた。手・肘に鍼を行うことで首や肩のコリを緩め、血液の流れを促した。
2回目、前回よりも顔が軽い感じがあり動きそうな感じがあるとご本人から嬉しい意見がもらえた。前回の施術に加え背中にも鍼を行う。
3〜4回目、病院の検査で点数が22点にアップ、目も閉じやすく、口が動いてきているのがわかる。食事がしやすく、目にゴミも入らなくなり生活がしやすくなった。
5〜7回目、順調に回復してきている。聴力も落ちてはいたが、回復度合いから原因は単純性のヘルペスだろうと医師から伝えられた。
8〜10回目、顔の動きは元どおりになり、生活に支障がなくなった。耳の後ろの痛みと、若干だが頬を膨らませた時に口元に力がない感じがあるため、臀部に鍼を行う。
11〜13回目、疲れがたまるとたまに耳の後ろの痛みはあるがすぐに治まる。
さらに2ヶ月後経過観察も含め顔の表情を確認したが後遺症も不安もなく、日々を過ごせているとのことで施術を終了した。