2021.11.09 症例・症状コラム
症例:顔面神経麻痺 麻痺をしてから1年半、若干の回復は見られたもの検査で26点、1年間で顔の状態に変化がないラムゼイハント症候群。
1年間点数が変わらなかった顔面神経麻痺が26点→36点に回復した症例。
◎来院者
30代 女性 西宮市
◎発症からの経過と来院までの経緯
1年半前仕事中、突然顔が動かなくなった。日頃の疲れからか、寝れば良くなると考えその日は帰宅後そのまま寝ることにした。
しかし、翌朝になっても顔は動かないままでこれはおかしいと思い、病院の診察を受けることにした。
神経外科に行くものの原因がわからないと言われ他の病院へ行くように促された。県立病院で診察を受けるとラムゼイハント症候群と言われ、ステロイド点滴を行い経過観察することになった。
徐々に回復していき、半年で病院の検査で40点中の24点だと言われた。しかし、そこから回復が見られないようになり、1年後の病院の診察でも点数は変わらないままだった。
ある日、職場の後輩の方がネットで顔面神経麻痺について調べてくれ、当院を見つけた。諦めようと思っていたが少しでもよくなればと思い当院に来院された。
◎施術ポイント
最初の数ヶ月は回復が見られても原因が取り除かれていない場合、急に回復が見られなくなるケースはある。
発症時は、仕事や家事などの量を減らし、少し身体が楽になることで回復することができる。しかし、次第に日常生活に復帰すると疲れが溜まる。すると首や肩のこりが強くなり、血液の流れを妨げてしまう。
血液の流れが妨げられた状態だと顔面神経に栄養が届かず回復が滞る。鍼をすることで首や肩の根本的なコリを緩め、さらに普段身体を緊張させている部分へのアプローチをし、回復する身体になるよう施術を行う。
◎施術からの経過
もともと首こりや肩こりがあり身体の力や緊張が抜けず整体に行ってもなかなか改善しないとのこと。首や肩のコリをみると胸鎖乳突筋あたりに顕著な緊張が見られた。その緊張を緩めるために右手に鍼を行った。
さらに肩から胸のあたりの筋肉も緊張していたためスネと前腕部分に鍼を行い緊張を緩めた。初回顔に対しての大きな変化はなかったが、身体がとても軽く感じたとのこと。
2〜5回目、繰り返し首や肩、胸のあたりの緊張緩めていくことで顔面神経に血液(栄養)を届けるように仕向けた。病院の検査で26点から28点と1年ぶりに点数に変化があった。
6〜8回目、少し顔に変化があり、口周りが動かしやすい感じが見られる。ご家族の方にも鍼に行った後は顔の感じがちがうと言われるようになる。
9〜12回目、自身でも少し表情の違いがわかるようになる。
13〜15回目、病院の検査で36点と言われ改善を実感。さらなる回復と体調管理を考え通院を希望されている。